The Internet が教育環境に普及するにつれて、小学生でも個人認証が授業内 容としてとり入れられるようになりつつある。一方、阪神淡路大震災のような 大規模災害時における安否情報確認のシステムとして提案・試験運用されてい る IAA では、安否情報の正確さや、プライバシーの問題、災害時に使い方を 忘れてしまっているといった問題点も指摘されている。本論文では、通常は学 校に置ける個人認証物理デバイスとして、一方で災害時には安否情報を確認す るデバイスとして機能する、統合的個人認証システムを提案する。また、提案 されたシステムを運用する場合に予想される問題点や、今後の実験計画などに ついても触れる。